アナフィラキシー

症状と病気

アナフィラキシーとは、重症のアレルギー症状のことです。
速やかに適切な処置がされないと、呼吸や血圧が保てなくなり、命の危険につながることがあります。

アナフィラキシーとは

アレルギーの症状で最も多いのは、じんましんやかゆみなどの皮膚の症状です。

重症なアレルギーになると、皮膚の症状だけでなく、呼吸や循環(血の巡り)、消化器症状などが出ることがあります。このように、2つ以上の症状が出ることをアナフィラキシーと呼びます。それぞれの症状の具体例は以下の通りです。

<呼吸の症状>
・息が苦しい
・ゼーゼー・ヒューヒューする
・咳が出る

<循環(血の巡り)の症状>
・顔色が悪い
・手足の先が冷たい
・冷や汗をかいている。
・ぐったりしている
・反応がはっきりしない

<消化器症状>
・吐き気や嘔吐
・腹痛
・下痢

「アナフィラキシーショック」という言葉を聞いたことがある方もいると思います。
「ショック」とは血液の循環に異常が生じ、必要な酸素や栄養が行きわたらない状態をいいます。
アナフィラキシーショックとは、アナフィラキシーのなかでもさらに重篤な状態です。

アナフィラキシーの治療は?

アナフィラキシーに最も有効な治療はアドレナリンという薬剤の筋肉注射です。
速やかに治療を行う必要がある状態のため、アナフィラキシーかもと思ったらすぐに救急車を呼んでください。

次いで、ステロイドやアレルギー症状を抑える抗ヒスタミン薬というお薬が使われることが多いです。これらの治療をして症状が落ち着いた場合、入院で1日~数日様子を見ることも多いです。

また、アナフィラキシーを起こす可能性が高いとわかっているお子さんのなかには、アドレナリン筋肉注射のお薬(=エピペン)を携帯させることもあります。正しく使用しないと危険性もあるお薬のため、製薬会社の定める講習を受講した医師が、必要なお子さんだと判断した場合にのみ処方が可能となります。希望すれば誰でも出してもらえる薬ではないことをご理解ください。

エピペンが処方されている場合には、練習用のトレーナー(薬液や針がないもの)が一緒に出されます。緊急時に戸惑うことのないように、日ごろから練習しておくことが重要です。

なお、エピペンは、緊急時に本人や保護者が使用できない場合、教職員や救急救命士による使用も可能になっています。

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