赤ちゃんを妊娠すると役所からもらえる母子手帳(正式には母子健康手帳)ですが、実は参考になる育児情報・医療情報がたっぷり書いてあります。
今の時代はなんでもインターネットやSNSで調べられる時代となりましたが、なかには間違った情報や真逆のことが書いてある記事などもあります。正しい育児情報を調べようとすればするほど、いろんな情報に翻弄されてしまい、逆によくわかんなくなってしまうということもあると思います。
インターネットで調べることも悪くはありませんが、育児情報・医療情報の正しい情報源として、まずは母子手帳を活用することをお勧めします。
母子手帳はなんのためにあるの?
母子手帳は、「お母さんとお子さんの健康状態を記録する日記」と考えている方が多いと思います。
もちろん記録の役割も大きく、生まれた時の状態や、発達の経過、身長体重の経過、予防接種の記録などが1冊にまとまっている母子手帳は、診療の場面でとっても役に立ちます。さらに、日々のお子さんの様子を記録することで、お子さんの成長を実感しやすくなり、育児をもっと楽しめるというメリットもあると思います。
しかし母子手帳の役割はそれだけではなく、実は「医療情報誌・育児本」としての役割が大きいと思っています。厚生労働省の指定する内容に基づいて、各市区町村が作成しているものですので、現時点で最も適切な情報が書いてあります。
インターネットやSNSで情報を探す前に、まずは母子手帳に欲しい情報が載っていないか探してみるのが良いでしょう。
母子手帳に書いてある育児・医療情報とは?
母子手帳は、厚生労働省が全国共通で載せるように定めている内容と、載せるかどうかは各市区町村の判断に任せている内容とがあります。
そのため、住んでいる地域によって多少の違いはあると思いますが、おおむね以下の内容が育児情報・医療情報として書いてあります。
- 予防接種に関する情報
- 赤ちゃん(新生児)について(過ごす環境や授乳の仕方、病院を受診する状況など)
- 育児のコツ
- 各年齢の発達
- お子さんの状態が悪い時の対応(受診の目安や相談窓口など)
- 地域の育児サポートについて
- 起こりやすい事故と予防
- 赤ちゃん・子どもの食事について
- 受けられる制度や手当について などなど
- 母子手帳を活用しよう!
母子手帳はたくさんの情報が書かれているため、どこになにが書いてあるかを知っていないと、調べるのが少し手間に感じるかもしれません。知りたいことだけをパッと調べられるインターネットやSNSのほうが、手軽に感じられるかもしれません。しかし、信頼できる情報という点では、母子手帳は第一に活用していただきたいツールであると考えています。
あるアンケート調査によると、「母子手帳をよく読んでいる」と答えた親御さんは10%程度しかいなかったとのことです。 母子手帳は「単なる記録のための手帳」ではなく、「育児書」としても有効なんだということが親御さんに伝わることを願っています。
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