普通のおうちの中にも、子どもにとってはたくさんの危険があります。
元気いっぱいのお子さんを事故から守るために、ちょっとした気配りが大切になります。 今回はそのポイントを小児科の視点から解説します。
参考にしたのは、東京都福祉保健局のホームページに掲載されている、子供に安全をプレゼントです。この中から、特に大きな事故につながりそうなものを紹介しました。興味があればご覧ください。
「転落」からお子さんを守る
寝返りやバタバタと動いた拍子に、ベッドから転落してしまう危険があります。
「ちょっと離れるだけだから」という油断はとても危険です。目を離すときは必ずベビーベッドの柵をあげるようにしましょう。
「うちの子はまだ寝返りしないから大丈夫」という考えも危険です。お子さんの成長は思っているよりも早いことがあるのと、寝返りができなくても手足をバタつかせるだけでもずりずりと移動して落ちてしまうことがあります。
柵のないテーブルやソファーなどに置くときは、絶対に目を離さないように気を付けましょう。
「やけど」からお子さんを守る
親御さんが飲む、あったかいお茶やコーヒー、カップラーメンがきっかけでやけどを負ってしまうお子さんに時々遭遇します。
親御さんが十分気を付けているつもりでも、お子さんが手を伸ばして熱いコップを倒してしまうことがあります。お子さんは不意に動くことがあるので、お子さんを抱っこしながら熱い食べ物や飲み物を持つのは危険です。
自分で動き回れる月齢・年齢のお子さんになってくると、台所に入ってきたり、ストーブを触ったりしてやけどをすることが出てきます。安全柵などで熱いものを囲ったり、台所には立ち入れないようにする工夫が必要になります。
「窒息」からお子さんを守る
お子さんはのどの発達が大人ほどしっかりしていないのと、危険なものがわからないため、窒息をしてしまう危険があります。
ピーナッツなどの豆類、飴玉など、そのまま飲み込んでしまう恐れのあるものは、お子さんの手の届かないところにおきましょう。
豆類はお子さんの誤嚥(食べ物が空気の通り道に入ってしまうこと)の原因でとても多いです。3歳を過ぎるまでは特に誤嚥のリスクが高いため、食べさせないようにしましょう。小さなおもちゃも口に入れてしまう危険があるので、親御さんが見守ってあげることが大切です。
また、口の中に歯ブラシやスプーンなどを咥えたまま、歩いたり走ったりするのは大変危険です。転んだ時に口の奥のほうを損傷して、重大な怪我につながることもあります。
親御さんが歩きながら歯ブラシをしていると、お子さんも真似してしまいますので、気を付けましょう。
「溺水」からお子さんを守る
お風呂や水遊び(プールなど)の最中は目を離してはいけません。水たまり程度の浅い水でも子どもは溺れる可能性があります。水遊びには必ず大人の方が付き添い、目を離さないようにしましょう。
また、お風呂上りは親御さんもつい自分のことでお子さんから目を離しがちになります。浴槽にお湯がたまったままだと、お子さんがよじ登って転落してしまう可能性があるので、お風呂上りはお湯を抜くようにしましょう。同じ理由で、お湯をためている間はふたをするようにしましょう。
「交通事故」からお子さんを守る
お子さんを車に乗せるときはチャイルドシートとシートベルトを正しく使いましょう。
チャイルドシートを使う際は、適正な年齢を確認しましょう。意外と知らない方がいますが、チャイルドシートを取り付けるのは後部座席です。助手席ではエアバックが作動して押しつぶされてしまう危険があります。
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